「大和の歴史を知る」分科会 活動報告

 

 本分科会は、「地元大和の歴史をもっと良く知ろう」というコンセプトの本に活動しています。今回は、大和を少し離れて、より客観的に大和の歴史を眺めてみようという趣旨の下、当然親睦の意味も込めて、箱根方面に「遠足」しました。

 

 戦国時代、大和市は小田原に本拠を置く北条氏の支配下にありました。以前、本分科会で訪れた深見城も、この時代は北条氏傘下の城郭となっています。

 

 今回、最初に訪れたのは、「小田原城」です。白亜の天守閣は、江戸時代の天守閣を再建したものですが、城跡はより広範囲に及んでおり、今回の視察では、「小峰山」の「大堀切り」を見学しました。北条氏時代の遺構としては、最大のもので、皆で空掘りの道を歩いて往時を偲びました。

 

 次ぎに、小田原城を眼下に見下ろす、「石垣山の一夜城址」を見学しました。関東にある豊臣秀吉築城の唯一の城跡です。ときは1590年、天下統一を目指す豊臣秀吉の軍勢の本陣として築かれ、その後すっかり忘れ去られた石垣の城。

「夏草や兵どもが夢のあと」の芭蕉の句を誰もが思い出しました。

 

 今回の最大の見所、「山中城址」は、三島市にある箱根山中の山城です。石垣を一切使わずに空掘りと土塁だけで作られた中世の城郭としては、大変貴重な遺構です。北条氏築城術の粋をもって作られたものの、豊臣秀次の大軍に僅か半日で落された悲劇の城です。今はすっかり濃い緑の中に。古の歴史を感じたひとときでした。

 

 その他にも、今回は「早雲寺」で北条五代の墓をお参りし、北条幻庵の庭を鑑賞し、「早川漁港」で地元の海産物に舌づつみを打つなど、大変楽しい、かつ勉強になる研修となりました。

 

大和商工会議所異業種交流会会員

行政書士大和行政手続事務所

行政書士 中 村 一 夫(自称 歴史研究家)記